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​乾漆とは

乾漆制作では、基本的に天然の漆に土(砥の粉)を混ぜて、それを麻布に貼って造形していきます。

いわば、漆による「張り子(はりこ)」です。

基本的には奈良時代の仏像の作り方と変わりません。

漆は、湿潤な環境(温度:約15~25/湿度約75%)で固まります。

一度固まれば、酸やアルカリ、熱や水にも強くなり、漆は3000年の時を経ても耐え続けます。

しかし、我々と同じように紫外線には弱いのです。

漆は、ウルシの木に傷をつけて採取しますが、一回でほんの数滴しか採取することができません。

この一滴一滴を集めて、カタチにした彫刻は漆による涙の結晶。

傷口を塞ごうとして、出てくるものです。

それを、私たちは分けて頂いているのです。

それは、まさに漆から“いただいたもの”なのです。

*当ページの画像(一部)は、NPO法人麗潤館様による掲載の許諾をいただいています。
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